弘前さくらまつりのイベントに思う

美しい夜桜の記事を読みたい方は、 弘前さくらまつり 2018 をご覧ください。
弘前公園の桜は、本当に日本一美しいと思います。

当記事は、まつり運営に対して、苦言を呈した内容です。
面白い内容では無く、きれいな写真もありませんので、読むのはおすすめしません。
ただ、書かずにはいられませんでした。



追手門前。
美しい花筏 (はないかだ) に対してのライトアップ光源が、紫色です。
これでは「濠に浮く桜の花びら」ではなく、「ドブ川に捨てられた柴漬け」です。
本物の美しい景色を、わざわざ手間をかけて、偽りの色に染めて、台無しにしています。
せっかく訪れて頂いた観光客の方々に、美しい花筏を見せたくないのでしょうか。
おかしいと思う人はいなかったのでしょうか。



ライトアップへの不満は、まだあります。
杉の大橋です。



景色に変化をつける意図なのか、光源に着色してあります。
このサービスを、観光客は喜んでいるのでしょうか。
隣りにいた、関西からいらした3人組の方が、「あの色は無いよ」と無表情で呟き、構えていたカメラを下ろしました。
この場所でも、せっかくそこにある美しい本物を、偽りの色で染めています。



最悪だったのが、下乗橋のデジタル花筏です。
プロジェクションマッピングで投影された映像内を歩くと、軌跡通りに花筏が出来るというものです。
場所とイベント内容によっては、楽しめる優れた技術なのでしょう。



下乗橋付近は、桜に囲まれた天守を仰ぎ見られる、風情豊かな場所です。



その場所に、Jポップと効果音を大音量で鳴らす、けばけばしい花筏の偽物。
風情など消し飛んでしまいます。
浸りたいと、わざわざ歴史のある弘前公園に訪れてくれた人に対しては、裏切りです。
これ誰がチェックしてゴーサインを出したんでしょうか。
観光客も、桜と弘前城を誇りにしている弘前市民も、失望してしまうでしょう。
これで得するのは、委託された業者だけだと思います。
弘前公園に、プロジェクションマッピングは、要りません。



すべてに共通するのは、やらない方が良いことをやっている、蛇足を描いている、これに尽きます。
まるでこの記事のようです。
本物を見にいらした方に、本物を質の悪い偽物で上書きしてから提供する、馬鹿にしているのでしょうか。
そこにある素晴らしい本物を、あるがままの色で形でより良く提供する、期待に応える、それが観光地の責任ではないでしょうか。
猛省と早急な改善を求めます。