編笠森林道と相馬林道
- 2022/12/22
- 23:53
初雪が降る前々日、今年最後の林道詣でをしました。

小春日和。
天気予報では次の日雨。
二日後から気温がガクンと下がり、とうとう雪が降りだすようです。
オートバイでどこかに出かけたかったのですが、このタイミングでバッテリーが寿命を迎えてしまいました。
5年も使えたので、まあ充分でしょう。
さすがGSユアサです。
慌ててAmazonに注文しましたが、今年最後のライディング日和には間に合いませんでした。
去りゆく秋を惜しむ旅、4輪で寂しくスタートです。
どこに行こうか迷いましたが、久渡寺から座頭石に抜ける編笠森林道を久しぶりに走破したいと思います。
久渡寺に向かいます。

休耕田を整備したビオトープ (生物生息空間) 、だんぶり池に寄り道します。
だんぶりとは、津軽弁でトンボのことです。

空色の案内板に従って進みます。
久渡寺山を水源とする土淵川に架かる橋です。

土淵川沿いを走る、子供の森自転車道です。

久渡寺近くの白蛇神社の辺りから、桔梗野の弘盛橋まで、岩木山と田園風景を楽しめる全長7.3kmの自転車道です。

りんご園の横を、彼方に広がる森に向かって進みます。

だんぶり池周辺に、熊が出ているようです。

立ち入り禁止になっていました。
8月の豪雨によって、だんぶり池は壊滅的な被害を受けたようです。

トンボや蛍の楽園だった池が、土砂によって埋め尽くされてしまったようです。
復旧工事が計画されています。
なんとか元に戻って欲しいですね。
☞ 陸奥新報 「8月大雨でだんぶり池被害も再生へ/弘前」
☞ 弘前市公式サイト 弘前だんぶり池

いまの子供たちには信じられないでしょうが、コンクリートのU字溝が整備される前は、蛍なんかそこら辺どこにでもいました。
自然環境を破壊するとはなんてひどい話だ、と思うかも知れませんが、用水路のコンクリート化によって救われた命もあります。
日本住血吸虫という恐ろしい寄生虫との戦いの歴史、こちらも併せて知っていただきたいです。
自然は、人間の味方では無く、人間を特別扱いなどしません。
☞ 【Wikipedia】 地方病 (日本住血吸虫症)
小沢龍神温泉の廃墟です。
もう壁しか残っていませんね。

ほたる池という案内板がありました。
行ってみましょう。

ため池の堤防らしきものが見えます。
あれが、ほたる池でしょうか。

この道は、久渡寺山登山道と並走する林道のようです。

あの林道ならば行き止まり、通り抜けはできないはずです。

堤防の前に、石碑がふたつありました。
古いのはこちらです。
刻まれている文を要約します。
この後山堤は、文政3年 (1820年) に弘前藩9代藩主津軽寧親により作られた。
しかし、天保の大飢饉 (1833~1839年) によって荒廃。
明治29年 (1896年) に再築するも、翌年洪水によって破壊される。
昭和8年 (1933年) より始めた再築の概略を、子孫に伝えるため石にきざむ。

もうひとつの石碑です。
昭和42年 (1967年) から45年にかけて、拡張工事が行われたようです。

堤体に登れるようです。

行ってみましょう。

こちらが、後山溜池です。

堤体からの眺めです。

弘前の街並みを展望できました。

それでは、久渡寺に向かいます。

りんごの黄葉です。
津軽で一番遅くまで楽しめる黄葉は、イチョウではなく、りんごです。

久渡寺に到着しました。

結構車が駐まっています。

こどもの森売店跡が改装されて、カフェになっていました。

皆さんこちらがお目当てのようです。

ska vi fika? という名前のようです。
なぜスウェーデン語なのでしょう。
スウェーデンと言えば皆さんご存じ、ABBA、Roxette、Ghost Riderですね。

Ghost Riderは、一時期亡くなったという噂が立っていましたが、2022年現在も健在です。
過去に販売していた動画は、YouTube公式チャンネルですべて無料公開されています。
※リンク先のオートバイ走行動画は、非常に刺激が強い内容なので閲覧注意です。
念のために書きますが、決して真似をしないでください。
☞ 【YouTube】 Ghostrider The Real One
2014年のインタビュー記事では、動画を作成した動機や撮影の舞台裏が語られています。
☞ Ghostrider talks to SuperBike
網走出身の弘前大学新卒生が後を継いだ、久渡寺のラーメン屋さんです。
冬季も営業するようです。
人気店アップル食堂が混んでいる時は、こちらもお試しください。
アップル食堂からの距離は、約2.7kmです。
新メニューも開発しているようですよ。
☞ 【facebook】 久渡寺のラーメン屋さん
☞ 弘前経済新聞「弘前のラーメン店継承に20代2人が発起 人が集まる場所に」

それでは、編笠森林道に入ります。

久渡寺のラーメン屋さんで管理している、キャンプ場の横を通り抜けます。

編笠森林道は、すべて舗装されています。
木が生い茂っているため、眺望は良くありません。

久渡寺本殿に向かう分かれ道です。
車で行けるので、長い石段を登らずに済みます。

Oh…。

ダメなときは何をやってもダメですね。
この通行止めも、8月の豪雨の影響なのでしょうか。

通行止めが続いたので、今回の記事は通行止め特集にします。
次は、かなり長い間通行止めが続いている、相馬林道 (峰越連絡林道田代相馬線) を目指します。
旧相馬村の藍内 (あいない) 地区に来ました。

右の道は、沢田にある相馬ダムの (何も展望できない) 展望所付近に繋がる林道です。

数年前から通行止めになっています。
せっかくなので、こちらの通行止めも確認しましょう。

ほぼ舗装されていますが、所々荒れています。

沢田集落から相馬ダムに向かう道も現在通行止めです。
沢田集落手前の迂回路を使うと、相馬ダム上流に抜けることはできますが、結局どこにも通り抜けられません。

やはり通行止めのままでした。
もう開通することは無いのかも知れませんね。

先ほどの道に戻りました。

川の対岸にりんご園がありますが、様子が変です。

8月の豪雨で藍内川が溢れ、冠水してしまったようです。

堤防を歩いてりんご園に近づきます。

地面が1mほどえぐれてしまっています。
壊滅的な被害です。

りんごの木を見ると、細い枝が全部切り落とされています。
持ち主の方は、このりんご園での栽培を諦めたようです。
近々、すべての木が切り倒され、更地になってしまうのでしょう。
数十年に及ぶ苦労が無に帰した、まるで地獄のような光景です。

上流のりんご園も、地面がえぐれていました。
改めて、水の、自然の恐ろしさを感じます。

藍内川沿いに神社があります。

大山祇 (おおやまずみ) 神社です。

旧相馬村の方のお話では、産土講 (うぶすなこう、おぼしなこ) という講社がいまも行われているそうです。
こちらでも産土講が行われていたのかも知れませんね。

大正9年 (1920年) の庚申塔がありました。。

旧相馬村のマンホール蓋です。
りんごと岩木山ですね。

相馬林道入り口です。
この林道は、かつて秋田県大館市に繋がっていました。
地図は、東北森林管理局の「津軽森林管理局の図面 12-3」をご覧ください。
☞ 津軽森林管理局の図面

通行止めになる前に2度4輪で走破しましたが、大昔のことなのであまり覚えていません。
あの賀曽利隆さんも走破されていたはずです。
☞ カソリング 生涯旅人、賀曽利隆の旅日記

以前は、通行止めの案内板に走破した方々の記念の書き込みがありました。

10年ほど前に来た時は、1kmくらい進んだ辺りで道路が完全に崩落していて、徒歩でも通行不能でした。
崩落箇所の下では、自転車で冒険に来ていた地元の子供たちが川遊びをしていました。

今回は、その崩落箇所が現在どうなっているのかを確かめようと思います。

念のために書きますが、決して真似をしないでください。
ここから先は、何があっても自己責任です。
油断していると、最悪死にます。

山道をひとりで歩くと、五感が異常に研ぎ澄まされてきます。
野生動物への恐怖から、身体が自然と反応してしまうのでしょう。

家に戻ってもしばらくはその感覚が続きます。
音と匂いに対して過敏になってしまうので、ひどく疲れます。
山道をひとりで歩くのは、おすすめしません。

まだ新しいタイヤ痕と靴跡がありました。
スタッドレスタイヤの溝跡が崩れていないので、おそらく前日か当日午前のものです。
工事の方でしょうか。

古い小屋を通り過ぎます。

カーブミラーの残骸です。

岩にへばりつくようにブナが生えています。

こちらの木は、隣の木に抱きついていました。

藍内川に降りられそうです。

行ってみましょう。

藍内川の流れです。

橋があります。

こちらの河床は岩盤がむき出しでした。

すごく長い根です。
長さは10mくらいあります。

擁壁が緑色です。

ふかふかした苔で覆われています。

ここまで大量にあると、見事ですね。

やはり復旧工事が行われているようです。

15mくらいの長さの木が倒れています。
崩れやすい山なのかも知れません。

コンクリート製の何かが残っていました。

頑丈な横断側溝です。

案内板のフレームだけが残されています。

相馬林道の道標です。

見覚えのある景色、子供たちが川遊びをしていた崩落箇所です。

これ以上無いほど頑丈に直されています。

地図では、この場所です。

崩落した痕跡が残っています。

ここは、もう二度と通れないと思っていました。
通行止めになっておそらく20年くらい。
まさか今も復旧工事が行われているとは、驚きです。

いつの日にか全面開通することを期待しても良いのでしょうか。
もう少し先まで進んでみます。

獣の尿の匂いです。
まだ新しい。
気配が無いので、すでにこの辺りにはいません。
熊の尿を嗅いだことはありませんが、おそらく熊です。

辺りを探すと、何日か経ったフンがありました。

ここは熊の通り道なのでしょう。
深入りせず、速やかに帰ります。
帰ってからネットで調べると、やはり熊のフンだったようです。

その夜、Amazonからバッテリーが届きました。
台湾ユアサと迷いましたが、より安い南進貿易株式会社のスーパーナットにしてみました。
GSユアサの3分の1の値段、2年くらい保ってくれたら助かるのですが。
ちなみに、昔Amazonで買ったACDelcoは1年ちょっとでダメになりました。
☞ 【Amazon】 SUPERNATTOストア

次の日は、予報通り雨。
小雨の中、10kmほどオートバイを走らせて今年の乗り納めにしました。
換えたばかりのバッテリーのマイナス端子を外して、春までお別れです。
そして、予報通り雪になりました。

長い冬は始まったばかりですが、もう春が恋しいです。
獣たちも、きっとそう思っているでしょう。
足跡は、ネズミとネコとヒトです。

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